世界初の実用的なステルス機として1981年に初飛行を行った、アメリカ空軍の攻撃機である。レーダーから発見されにくくするため、平面で構成された独特の多面体の機体形状をしている。これにより空気力学的に不安定な形状となっているが、操縦にコンピュータを介在させることによって安定性を確保した(このため操縦系統は必然的にフライ・バイ・ワイヤとなった)。1982年に部隊配備が始まり、1988年11月にアメリカ国防総省が発表した不鮮明な写真によって初めて公に存在が示される。
主に夜間作戦に使用され機体表面の塗装も真っ黒なことから、愛称は「ナイトホーク」(アメリカヨタカ)と名付けられた。また、初の本格的なステルス機である事と特徴的なデザインから、現在でもステルスといえばこの機を連想する者が少なくない。
1983年に実戦配備がスタートし、1990年までに全59機の配備が完了した。しかしその運用・維持コストの高さから2008年4月22日をもって全機が退役した。攻撃機として主に重要施設への空爆を任務としており、湾岸戦争をはじめいくつかの実戦で使用された。撃墜されたのはコソボ紛争における1機のみである。
1機当たりの価格は約4500万ドル(2006年上半期)。技術流出を防ぐ為、輸出は一切行われなかった。
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