F-105 サンダーチーフ (F-105 Thunderchief:雷の王、雷神の意) はアメリカのリパブリック社が開発した軍用機である。
単座単発(F/G型は複座)の戦闘爆撃機で、同社のF-84の後継機である。初めて機体内に爆弾倉をもった戦闘爆撃機であり、その爆撃能力は軽爆撃機というジャンルを不要にし「FとBを付け間違えた」とさえいわれた。しかし、決して戦闘機としての本質を失った訳ではなく、ベトナム戦争では主に爆撃を行いながらも、北ベトナム軍機を 27.5機撃墜している。今でいうマルチロール機の先駆けであるとも言える。 ニックネームの“サンダーチーフ”は同社の戦闘機に与えられて来た“サンダー**(Thunder-)”の伝統に則ったものであるが、それ以外にも多彩な愛称が現場や関係者から非公式に与えられた。
主機として用いられた、当時屈指の戦闘機用大出力ターボジェットエンジンであるP&W J75にちなんでThud、Thunderthud(いずれも、“雷が轟音を立てて落ちる”の意)、大量の爆弾を投下することから“地面を掘り返すもの”としてHyper-Hog、Ultra-Hog(共に“凄い豚(猪)”の意)、同様に高い爆撃能力からSquash Bomber(握りつぶす(ように爆撃する)爆撃機)、機体の平面形状からIron Butterfly(鉄の蝶)、センチュリーシリーズの戦闘機の5番目(F-10“5”)であることから5セント硬貨の材質にかけてThe Nickel(前述の通り5セント硬貨、転じて、小銭[1]を意味する)、戦闘、爆撃、核攻撃をこなす多用途性からOne-Man Air Force(一人(で全部やってしまう)空軍)、Triple Threat(3つの脅威)、頑丈な機体[2]を作ったメーカーに敬意を表したRepublic Iron(リパブリック社製鉄鋼製品、もしくは“リパブリック鉄工所”の意)などが知られている
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