情報元:Wikipedia(XB-15)
XB-15とはボーイング社がアメリカ陸軍航空隊向けに開発していた大型爆撃機。5000マイル(約8000Km)飛行可能な長距離戦略爆撃機の実用化を検討するためのものであり、当初はXBLR-1(LRはlong rangeの略)と呼称されていた。開発開始は1934年。さまざまな試験がこの機体で行われた。またボーイング社内のコードネームはモデル294である。試作機1機のみ製造。
XB-15は実験的な機体であり、さまざまな試験が行われたが、当初の目標である5000マイルの飛行は、技術的な問題のため数日に分けて実施された。また他にもさまざまな試験が行われ、搭乗員が休憩を取れるように寝台などコンパートメントが装備されており、主翼も分厚かったため、内部通路より飛行中にエンジンの整備・修理も可能であった。 しかし機体が大きいにもかかわらず大馬力のエンジンが実用化されていなかったため、当初目標としていた速度を達成できず、結局は制式採用されず量産もなされなかった。そのため残された機体は輸送機となり、XC-105と改称された。しかしながら、この機体によって自動操縦システムや、翼の除氷装置、そして補助動力システムなどが実用化されており、それらはB-17をはじめ、これ以後に開発されたアメリカの航空機に装備されるようになった。