2012年8月26日日曜日

フィアット CR.42(イタリア空軍複葉戦闘機)

情報元:Wikipedia(フィアット CR.42)

フィアット CR.42(FIAT CR.42)は第二次世界大戦最後のイタリアの複葉戦闘機である。名称のCRは設計者チェレスティーノ・ロザテッリが手掛けた戦闘機(Caccia Rosatelli)であることを示し、愛称は“ファルコ(Falco=鷹の意)”。

CR.42は、それ以前にイタリア空軍で使用されていた複葉戦闘機CR.32の発展型で、直接には1936年に作られた試作機CR41を原型として計画され、順調に製作推移し1939年初飛行を行った。胴体は溶接鋼管骨組みに羽布張り、主翼は下翼のやや小さい複葉で、ロザテッリ設計による一連の戦闘機同様、W字型の特徴ある支柱形式を持ち、固定脚だった。原型1号機は複葉固定脚にもかかわらず尾輪が引込み式という「理解に苦しむ構造であった」(航空評論家・関川栄一郎/談・1965年・航空情報8月臨時増刊号)。運動性能は良好で、空戦能力は高く評価されていた。ハンガリーやベルギー、スウェーデン等近隣国より発注を受けた。ダイムラー・ベンツDB 601Aエンジンを搭載したCR42B(1機試作)は、複葉機でありながら最大速度520km/hを記録し世界最速の複葉機であった。1940年には数回にわたり英国本土空襲を敢行した。大戦末期には時代遅れはいかんともし難く、アフリカ戦線等で戦闘爆撃機として運用された。休戦直前に反ファシスト側に着いた機体もあった。戦後複座練習機に改造され、最後の機体は1950年まで現役を保った。