He115は第二次世界大戦中にドイツの航空機メーカー、ハインケルが製造し、ドイツ空軍が使用していたレシプロ双発水上機である。当初は雷撃機として開発されたが、次第に沿岸哨戒や機雷敷設任務に使用されるようになった。
戦争初期にHe 115は英国南岸の海の交通量の多い港近くの狭隘な水路に機雷をパラシュート投下する任務に使用されており、テームズ川も主要な目標であった。しかし、He 115にとって最も輝かしい時期は、ノルウェー北部の基地から北極船団を攻撃する任務に就いていたときであった。これらの船団には初めの頃に航空機による援護がついていなかったため、低速で比較的軽武装のHe 115でも重対空防御の英国沿岸を飛行していたときのように大きな問題にはならなかった。
後に航空母艦や護衛空母、ペトリャコーフ Pe-3bisの様なソ連の重戦闘機が随伴するようになると船団上空の制空権は変化し、その結果ドイツ側の雷撃機の損失は増大した。
機雷敷設や雷撃任務での運用から外されるとHe 115は沿岸偵察任務に使用された。